
〇 こんな傾向はありませんか?
(こういうところが見られたらあてはまるかもしれません)
- 突発的な出来事でも、それほど動揺せず対応できる
- マルチタスクが苦にならない
- 即断即決、行動に迷いがないタイプ
- いわゆるルーティン作業が苦にならない

【前回までのおさらい】
WISC-Ⅳ検査では、全体的な知的能力の水準(FSIQ)が推定されます。FSIQは、以下の4指標(VCI・PRI・WMI・PSI)に基づき、算出されます。
言語理解指標(VCI) | 言葉を理解する力・表現する力の推定値 |
---|---|
知覚推理指標(PRI) | 言葉以外の情報から推論する力の推定値 |
ワーキンキグメモリー指標(WMI) | 耳から聞いた情報を記憶する力の推定値 |
処理速度指標(PSI) | 目で見た情報を素早く処理する力の推定値 |
先の表の通り、
方法② 言語理解指標(VCI)が弱点
方法③ 知覚推理指標(PRI)が弱点
方法④ ワーキングメモリー指標(WMI)が弱点
方法⑤ 処理速度指標(PSI)が弱点
までは、個別の指標が、具体的にどのような知的能力を推定しているのか、解説してきました。ただし、私たちが普段何気なく行う(知的)活動は、ひとつの指標が独立して働いているのではなく、それぞれの指標同士が相互に関連し合ってもいるのです。
よって、ここからは、指標と指標の関係性に注目していきましょう。今回は、『ワーキングメモリー(WMI)と処理速度(PSI)』の関係について考えてみましょう。
【WMIとPSIの関係】
WMIとPSIは、“絶えず変化する環境に適応する能力”(Cognitive Proficiency Index :CPI)を示すと考えられています。先述の 方法⑥「VCIとPRIの関係」にて取り扱った、“より純粋な知的能力”(GAI)とは対照的に、新規の学習による知識の獲得や、新しい課題解決にあたっていかに知識を応用できるかなどという「認知熟達度」の指標とされています。

〇 生徒の対策
WMI優位の場合
PSI優位の場合
短期記憶の得意さを活かそう!
興味を持った課題は、とことん追求・挑戦してみましょう。時に周囲のやり方やペースが気にかかってしまう場面もあるかもしれません。“周りに足並みを揃えること”ばかり気にするよりは、まずご自身の学習のペースを確立することがより良いように思います。
知的な瞬発力の高さを活かそう!
“思考を切り替えること”が上手にできるでしょう。普段から、それほどくよくよ悩んだり、尻込みしたりすることは少ないかもしれません。一方で、その場その場で興味関心が移ろいやすい面もあるように想像されます。勉強に取り掛かる前に、はっきりしたスケジュールを決め、予め先の見通しを持っておくことをお勧めします。
〇 講師のサポート
WMI優位の場合
PSI優位の場合
適宜“新奇課題”を導入し、モチベーションアップにつなげましょう!!
基礎基本の学習は必要不可欠ですが、あまりに単調で変化のない課題ばかりでは、勉強そのものモチベーションが低下してしまうかもしれません。適宜、イレギュラーな課題に挑戦してもらうなど、好奇心をくすぐることで、学習に張り合いが生まれるように思います。また、先の生徒の対策でも触れていますが、生徒個人の学習ペースを尊重してあげることも大切かと思います。
「わかる」「できる」体験で、
モチベーションアップにつなげましょう!
理論や理屈を前提とした学習より、実体験に即した学習のほうに適応があるでしょう。「わかった!」「できた!」と手ごたえを感じられること、またその感覚を指導者と共有できるとより良いように考えます。加えて、学習のスケジュールは、予めしっかりと決め、ルーティンとして馴染ませることで、生活のリズムにもプラスの側面が期待できるかもしれません。
〇 役に立ちそうなリソース
WMI優位の場合
テキストや問題集を選ぶ際のコツとして、いきなり応用問題に挑戦してみてもいいかもしれません。興味関心の赴くまま、いろんな課題に挑戦してみましょう。ただし、学校の宿題などの“やるべきこと”や、敬遠しがちな“苦手な問題”は、できれば先に済ませてしまいましょう。その後は、ご自身のペースや興味関心を尊重する、ご褒美の時間にしてはいかがでしょう。
<どっちを使う?: 算数>
計算(四谷大塚) ✖
vs
過去問 〇PSI優位の場合
テキストや問題集を選ぶ際のコツとして、解説の詳しさよりも、練習問題がセットになっているものを選びましょう。学ぶべきもののゴールが明確に定められているほうが、取り組みやすく吸収もしやすくあるでしょう。できれば学習の時間も、普段のスケジュールに、ルーティンとして組み込めるとスムーズに熟しやすくなるかもしれません。
- 【WISCの改善知見も取り入れつつ過去問解説【明大明治算数大問1(3)-1】
- 【WISC知能検査】知覚推理指標(PRI)と処理速度指標(PSI)の差が大きい場合の最新対策法を解説】
- <動画>学習障害(LD)で漢字を書くのが苦手な場合の対策法【LD】
- <動画>【WISC知能検査】ウィスクでWMIとPSIが高くVCIとPRIが低い場合の改善方法
- <動画>【中学受験】WISC(ウィスク)の改善知見も取り入れつつ過去問解説【明大明治算数大問1(1)-1】
- <動画>学習障害(LD)で「ひらがな」が上手に読めない場合の対策法【発達障害】
- <動画>【WISC知能検査】ウィスクでWMIとPSIが高くVCIとPRIが低い場合の改善方法
- <動画>【WISC知能検査】VCIとWMIが高くPRIとPSIが低い場合の改善方法
- <動画>【WISC知能検査】ウィスクの結果でPSI(処理速度指標)だけ高い場合の改善方法
- 薄井晶著 『方法別冊』(不登校・学習障害・発達障害・WISC ver.)ファストブック(2022)
〇学習障害がある方が学べる個別指導の専門塾
WISCの結果を生かして特性を考慮しながら受験指導
SMKの完全個別ゼミ

〒182-0026 東京都調布市小島町1丁目4−6 三田調布シティハウス 107
TEL:042-426-7295
京王線調布駅から徒歩1分。
甲州街道の小島町交差点すぐそば。
塾の前に自転車がとめられます。

〒154-0017 東京都世田谷区世田谷3丁目2−2 メルシー世田谷 103
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東急世田谷線世田谷駅、下高井戸方面下車、歩いてすぐ。
通りを渡って美容院のある角を曲がってください。看板が見えます。
*駐輪場完備

〇 生徒・ご父兄の声
わかりやすかったと話したことは初めてでした。
調布市 I.Yさん
合格校:女子美術大学美術学科美術文化専攻
調布ゼミには、美大予備校と並行して通っていました。
実技試験と学科試験の勉強を同時進行で行うのは
凄く大変でしたし、両立するのが難しかったです。
でも薄井先生が効率的に教えて下さったおかげで、
試験直前も焦らず実技に集中出来ましたし、共通テストでも
安定した点数を取る事が出来ました。授業以外も、
進路の相談にいつも対応して下さり本当にありがとうございました。
本当にお世話になりました。
調布ゼミでは受験のサポートをしてくれました。
東京都調布市 M.Rさん
合格校:N中等部 クラーク記念国際高等学校
授業では、問題が解けるようになるまで
教えて下さったり、分かりやすく丁寧に
説明して下さってとてもやり甲斐がありました。
受験期間で自分の不安と上手く向き合えず、
塾で辛くなってしまった時も
優しく対応して貰えたのがうれしかったです。
先生方、本当にありがとうございました。
第一志望に合格することができました。
東京都江東区 S.N.さんご父兄
合格校:栄東 昭和秀英 芝 明大中野
のんびりとした、マイペースな息子に
一年間、じっくりと向き合っていただいたおかげで
第一志望校に合格することができました。
本当にありがとうございました。
また、お世話になるときがありましたら、そのときは、よろしくお願い致します。
<監修>
臨床心理士・公認心理師 堤 梨乃
SMK 薄井晶