WISCの結果を持っている方法⑥

VCI>PRIまたはVCI<PRI
差が大きい

(→VCI・PRIの関係に注目し、解説します)

sakamoto4


〇 こんな傾向はありませんか?
(こういうところが見られたらあてはまるかもしれません)

  • 何事も論理的に、筋道を立ててから、行動に移す
  • いわゆる言語的なコミュニケーションが得意(好き)
→VCI優位

 

  • あれこれ考える前に、直感的に行動・判断する
  • いわゆる“その場の空気”や、相手の表情などを敏感に察知する
→PRI優位
sub_vis

〇「VCI>PRIまたはVCI<PRIの差が大きい」
メカニズムと発達心理、学習理論による対策

【前回までのおさらい】

WISC-Ⅳ検査では、全体的な知的能力の水準(FSIQ)が推定されます。
FSIQは、以下の4指標(VCI・PRI・WMI・PSI)に基づき、算出されます。

wisc6-1

先の表の通り、方法②~⑤*までは、個別の指標が、具体的にどのような知的能力を推定しているのか、解説してきました。ただし、私たちが普段何気なく行う(知的)活動は、ひとつの指標が独立して働いているのではなく、それぞれの指標同士が相互に関連し合ってもいるのです。よって、ここからは、指標と指標の関係性に注目していきましょう。
今回は、『言語理解(VCI)と知覚推理(PRI)』の関係について考えてみましょう。

*(参考)   
方法② 言語理解指標(VCI)が弱点
方法③ 知覚推理指標(PRI)が弱点
方法④ ワーキングメモリー指標(WMI)が弱点
方法⑤ 処理速度指標(PSI)が弱点

 

【VCIとPRIの関係】

VCIとPRIは、“より純粋な知的能力”(General Ability Index :GAI)を示すと、考えられています。
いわゆる神経心理学的な要素(例:思考のスピード、集中力(忍耐力)の度合い)を極力取り除いたものといえるでしょう。

wisc6-2

ちなみに、WISC-Ⅳの前身WISC-Ⅲでは、VCIとPRIのみをかけ合わせて、全体的な知的能力の水準を推定していた、といっても過言ではありません。
(厳密には、言語性IQ(VIQ)・動作性IQ(PIQ)と若干に異なる概念が用いられていました。)

「言語が知覚を形成する」のか、あるいは「知覚が言語を形成する」のか、未知な部分が残されていますが、おそらく個人それぞれに、多少の得意・不得意が存在しているのだろうと推測されます。
ただし、その得意・不得意の差が大きくなりすぎている場合に、“生活のしづらさ”を感じてしまいやすくあるのでしょう。

tanaka3

〇 生徒の対策

  • ①VCI優位の場合:

    ・長期記憶の得意さを活かそう!
    繰り返し見聞きした情報が、身に付きやすいと考えられます。間違った問題こそ、覚えるチャンスです。何度も何度も、反復して挑戦してみましょう。

  • ②PRI優位の場合:

    ・思い切りの良さを活かそう!
    直感的なインスピレーションに長けているでしょう。勉強中も、一瞬のひらめきを忘れずしたいですね。このひらめきを次に活かすためには、時に「言葉にして残しておく」ことも大事かもしれません。


〇 講師のサポート

  • ①VCI優位の場合:

  • ・反復学習に馴染ませましょう!
    基本的には反復学習にこそ適応があります。生徒の求めに応じ、繰り返し言葉で説明する、間違えた問題は何度も挑戦する、などがより良いでしょう。

  • ②PRI優位の場合:

  • ・積極的に“言語コミュニケーション”を導入にしましょう!
    方法②の回(言語理解指標(VCI)が弱点)でも触れていますが、相対的にVCIが低くある場合、コミュニケーションそのものの機会に乏しかったことが影響しているとも想像されます。できる限り「言葉を交わす」ことを意識されても良いかと思います。


〇 役に立ちそうなリソース

  • ①VCI優位の場合:

  • ・テキストや問題集を選ぶ際のコツとして、言語的な説明がきちんとなされているものを選びましょう。
    図やイラストが豊富なテキストは、パッと見た際、わかりやすく感じますが、VCI優位な人にとってはだんだんと物足りなくも感じるかもしれません。また、ご自身で「これだ!」と選んだテキストは、最後まで挑戦し、できれば何度か繰り返して解いてみましょう。反復することで、長期的な記憶として蓄積されやすくなるはずです。

  • ②PRI優位の場合:

  • ・テキストや問題集を選ぶ際のコツとして、直感的に“見やすく”感じるものを選びましょう。
    目新しい課題があれば、どんどん挑戦してみて構いません。また、解けた問題について、友だちや先生にどうやって解いたのか、できれば言葉で説明してみましょう。わかった問題を言葉にしてみることで、新しい気づきがあるかもしれません。

 

  • <動画>【WISC知能検査】PSI(処理速度指標)だけ高い場合の改善方法

  •  

  • <動画> 【WISC知能検査】VCIとPSIに差がある場合の改善方法

  •  

  • <動画> 【WISC知能検査】PRI(知覚推理指標)とPSI(処理速度指標)に
    差がある場合の改善方法

  •  

  • <動画> 【WISC知能検査】WMI(ワーキングメモリ指標)とPSI(処理速度指標)に
    差がある場合の改善方法

  •  

  • <動画>【WISC知能検査】ウィスクでWMIとPSIが高くVCIとPRIが低い場合の改善方法

  •  

  • <動画>【WISC知能検査】VCIとWMIが高くPRIとPSIが低い場合の改善方法

  •  

  • <動画>【WISC知能検査】ウィスクでPRIとWMIが高くVCIとPSIが低い場合の改善方法

  •  

  • 薄井晶著 『方法別冊』(不登校・学習障害・発達障害・WISC ver.)ファストブック(2022)

〇学習障害がある方が学べる個別指導の専門塾

WISCの結果を生かして特性を考慮しながら受験指導

SMKの完全個別ゼミ

調布ゼミ
完全個別 調布ゼミ
〒182-0026 東京都調布市小島町1丁目4−6 三田調布シティハウス 107
TEL:042-426-7295
京王線調布駅から徒歩1分。
甲州街道の小島町交差点すぐそば。
塾の前に自転車がとめられます。

 

世田谷ゼミ
完全個別 世田谷ゼミ
〒154-0017 東京都世田谷区世田谷3丁目2−2 メルシー世田谷 103
TEL: 03-6804-4076
東急世田谷線世田谷駅、下高井戸方面下車、歩いてすぐ。
通りを渡って美容院のある角を曲がってください。看板が見えます。
*駐輪場完備
sato2

 

〇 生徒・ご父兄の声

まちがえたら、ていねいに教えてもらえる そんな塾でした

M.S. さん
合格校: 宮崎日本大学中学校、女子美術大学付属中学校、白梅学園清修中学校

先生の授業は、とても分かりやすくて、
まちがたら、ていねいに教えてもらえる
そんな塾でした。中学受験が終わった今でも、
先生の教えてくれた事は、役に立っています。ある時、
学校の漢字の宿題プリントで、四字熟語を書くという問題が出ました。
「創意工夫」とかの少し、難しめのやつなのですが、
先生達が色々な言葉を教えてくれたおかげで、
その日の漢字の宿題は、満点でした。
先生が教えてくれたおかげで、学校のテストでは、ほとんどの教科が
満点で、志望校にも合格できました!本当にありがとうございました!!

 


子供に合った塾

M.S. さんご父兄
A.S. 様
合格校: 宮崎日本大学中学校、女子美術大学付属中学校、白梅学園清修中学校

春には5年になる、2月の時期に入会しました。
子供の特性上、集団塾より個別対面の塾が向いていると思い
調布ゼミを見つけ、入会しました。
1対1の授業は先生とのコミュニケーションがとりやすく、
送迎の際には授業のフィードバックもしていただき、家庭学習に活かすことができました。
また、こちらの要望や相談にも対応していただき、安心することができました。
受験期には第一志望校の過去問対策を徹底して指導していただき、
お陰様で、ずっと憧れていた学校に合格することができました。

今も調布ゼミの前を通るたび、大変だったはずの受験勉強をとても楽しそうに話す様子を
見て、子供に合った塾に通わせることができたと実感しています。

この2年間、子供に寄り添い、優しく楽しくご指導いただき、感謝の気持ちでいっぱい
です。本当にいろいろとありがとうございました。

 


英語を毛嫌いしていたのが嘘のようです。

東京都調布市 K.T.君 ご父兄
合格校:国士館高校合格

息子は体調不良で中学校での授業を受けることができませんでした。
それでも高校は通信制ではなく毎日登校する学校へ行きたいという
本人の希望がありました。
何とか本人の希望を叶えられるようにしたいと、調布ゼミの見学に
訪れたのが高校入試の一年前。丁寧に対応してくださった薄井先生
ありがとうございました。
一番心配していたのが英語でしたが奥井先生のご指導のもと、希望の学校から
合格を頂くことができました。こちらの塾に通うまでは英語を毛嫌いしていた息子ですが
それが嘘のように「高校で英語を頑張りたい。」と言っています。私が「高校は塾どうする?」
と聞いたときも迷わず「続ける。」と言っていました。英語を好きになる指導を
していただいたこと、本当に感謝しております。
そしてこれからもどうぞ宜しくお願いいたします。


<監修>
臨床心理士・公認心理師 堤 梨乃
SMK 薄井晶