〇 最近、発達障害という言葉がよく聞かれるようになりました。子ども(および大人)の中には、「発達障害に近い特徴があるのではないか」という観点から見ると、その行動がよりわかりやすく、従ってより効果的にサポートしやすい場合があります。そのため、保護者や先生・上司など、また本人が発達障害についての適切な知識をもっていることは重要で、かつ望ましいことです。 ここでは基本的な知識について、Q&A形式でまとめてみます。

Q:発達障害の人と発達障害ではない人との間に明確な区別はありますか。
A:いいえ、ありません。
言いかえれば、誰もが多少とも発達障害的な要素をもっているものであると言えます。 また、概念の上では下図のように、発達障害的特徴が多い人と少ない人のグラデーション(段階的変化)を想定することができますが、実際にその量を計測するといったことは容易ではありません(何をどうやって測ればいいのか難しい)。

Q:発達障害には具体的にはどのような特徴がありますか。
A:発達障害には大きく分けて次の3つのタイプがあります。ひとつはADHD(attention-deficit/hyperactivity disorder;注意欠如・多動症)で、不注意や多動性、衝動性といった特徴が見られます。 もうひとつはASD(autism spectrum disorder;自閉スペクトラム症)で、感覚過敏やこだわり、人とのコミュニケーションがうまくできないといった特徴が見られます。 もうひとつは学習障害(learning disability;LD)で、読み書きや計算などの学習面のみに障害があらわれるものです。ADHDやASDでも学習の障害は見られますが、学習障害の場合には不注意などの他の症状がとくに強くはありません。

Q:どのようなときに発達障害であると診断されますか。
A:ある人において、発達障害によく見られる特徴が幼少時から一定期間以上継続して認められる場合、その診断がその人の助けになるのであれば、そのように診断されます。Q:発達障害は遺伝ですか。 A:遺伝は実際には遺伝子によって起こっており、人間のすべての特性に、遺伝子と遺伝子以外のもの(環境)の両方が関わっています。
発達障害も例外ではなく、遺伝子と環境の両方が関わっています。 特性によって、遺伝子の影響が大きい場合と小さい場合とがあり、発達障害は他の特性と比較すると、より遺伝子の影響が大きいことが知られています。どういうことかというと、親やきょうだいが発達障害であるとき、血のつながった他の家族のメンバーも発達障害であることが比較的多い、ということです。
Q:ADHDはADHDの遺伝子が、ASDはASDの遺伝子が引き起こすのですか。 A:いいえ、どうやらそうではないらしいことがわかってきました。
調べてみると、ADHDもASDも、関わっている遺伝子(たくさんあります)がほとんど共通しているのです。その多くが神経発達に関する遺伝子です。現に、ADHDとASDの両方の特徴をもつ人々が大勢いることが知られています。 実際には、ADHDのさまざまな特徴やASDのさまざまな特徴が、それぞれ連動して発現しやすい、ということにすぎず、ADHDとASDが全く別のものである(別の遺伝子による)ということではないようです。(学習障害もおそらく同様です。)

Q:発達障害はどのような仕組みで起こりますか。 A:現在、脳の神経発達に関わる遺伝子が数十個ほどわかっていますが、栄養状態やストレス状況などにより、それらの遺伝子のスイッチが入ったり入らなかったりすることがわかってきました。
同じ遺伝子型をもっていても、環境の影響でその発現の状況が変わってくるのです。これらの仕組みは「エピジェネティクス」と呼ばれ、現在もっとも力が注がれている研究分野のひとつです。
Q:発達障害は治りますか。 A:もともともっている傾向を完全に変えることは難しいかもしれませんが、方法を工夫することで、かなり生きやすくなることは明らかです。
例えば、毎日遅刻していた子どもが、スマホのスケジュール機能を活用して、遅刻せずに登校できるようになり、とうとう皆勤賞をもらうまでになる、といったことです。 また、多くの場合、成人する頃には全般的に見て症状がかなり落ち着くことが一般的です。

〇 役に立ちそうなリソース
- 【発達障害】ADHDで目の前の作業に集中できない場合の対処法と改善法
- <動画> ASD(アスペルガー症候群)でこだわりが強すぎて勉強が前に進まない場合の対策法
- 学習障害(LD)で英語のアルファベットが書けない時の対策法【発達障害】
- 薄井晶著 『方法別冊』(不登校・学習障害・発達障害・WISC ver.)ファストブック(2022)
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〇 生徒・ご父兄の声
自分のペースで安心して勉強できました
S.M. さん
合格校: 日本大学生物資源科学部
調布ゼミは、中一の時に母から集団塾よりも
個別対面の方が向いているのではないかと
勧められたことがきっかけで通い始めました。
体調が悪化し、通学も難しくなっていたなかでも
柔軟に対応してくださり、
安心して焦らずに自分のペースで勉強を
継続することができました。
今年、無事に受験して第一志望の大学に合格できたのは、
他でもない先生のお陰です。
ありがとうございました。
子どものモチベーションもサポート
A.H. さんご父兄
C.H. 様
合格校: 東京未来大学
子どもは、小学6年生のときに、身体的なストレス反応から、
学校に通うことが難しくなりました。
中学二年生から通信制の学校で勉強を始めましたが、
高校一年生で、小学校高学年の漢字が定着していないと分かり、
家から通える調布ゼミに入塾しました。
担当していただいた先生ととても相性が良かったこともあり、
先生とは、時々、子どもの体調や様子も共有させていただきました。
学校の成績をあげることではなく、
子供のモチベーションを維持することを重視したいとお願いし、
漢検と英検の勉強のサポートを中心にしていただきました。
漢検は6級から、英検は3級からスタートして、
最終的に、漢検・英検とも準2級まで合格。
大学進学にも挑戦して、AO入試(総合型選抜)で、
合格することができました。
本当にありがとうございました。
生徒の個性に寄り添って指導していただけました
A.S.君 ご父兄
H.S. 様
合格校:サレジオ中学
落ち着きがなく注意散漫で、学校では先生やお友達から認められることの少ない息子でも、
のびのびと楽しく過ごせる場所で学ばせたいという願いから、
中学受験にチャレンジすることにしました。
しかし、大手の某進学塾へ行ってみると、集団授業ということもあってか、
息子は全力で通塾を拒んだのです。
そのため、通信教育で勉強してみたのですが、限界を感じていたところ、
たまたまみつけたのが調布ゼミでした。
完全個別で、生徒の個性に寄り添って指導いただける調布ゼミを、
息子はとても気に入ったようです。特に、受験前の9月から1月にかけての5か月間、
自分の意志で毎日休むことなく通い、驚きました。
調布ゼミでの中学受験勉強を通し、
息子は自分の得意なことや将来のことを具体的に考えたり、
目標を持ち、応援してくれる大人を信じて最後まで自分なりに精一杯努力することなど、
大切なことを多く学んだと思います。
これまで𠮟られてばかりで自己肯定感が低いところを心配していた息子にとって、
自分で決めた志望校合格は大きな飛躍になったに違いありません。
中学生になったら、あこがれのパイプオルガン部で活動しながら、
航空エンジニアになりたいという夢に向かって勉強を頑張るそうです。
そのために、中学生になっても高校生になっても
調布ゼミに通いたいと希望しておりますので、
引き続きよろしくお願い申し上げます。
<監修>
愛知東邦大学 人間健康学部 教授 松尾香弥子
SMK 薄井晶